お辞儀は挨拶におけるマナーの一つですが、あなたは正しい方法で行っていますか?
もしかしたら、普段しているお辞儀は間違っているかもしれません。
みんながやっているからといって同じようにしてみたら、全然違ったものだったということもあり得ますよ!
そもそも正しいお辞儀を知らない方が増えてきたこともあり、バレることは少なくなっているようですが、分かる人には分かりますし、恥ずかしいこと極まりないので注意したいものです。
お辞儀の種類を使い分けよう
お辞儀は体の傾け方によって、4種類に分けられます。
15度傾ける会釈、30度傾ける敬礼、45度傾ける最敬礼の3つが基本的なお辞儀の種類。
プラスして、謝罪となると45度傾けるのが一般的なお辞儀となっています。できるだけ美しい姿勢を保ち、背筋を伸ばすのが基本で、上体はゆっくり前掲するように行う。
あいさつは、相手の目を見てするのがマナーですが、お辞儀は体を傾けるので顔を見続けるとにらんでいると思われてしまいます。目線は上体と一緒に下向きに。
お辞儀が終われば、上体をゆっくり起こすことを心がけましょう。早くサッと起こしてしまうと、気持ちが伝わらないことがあるのでひと呼吸をおいてから起こすのがコツ。
相手よりも後に起こすようにすれば、まず間違いなく失礼にはあたりません。
会釈は日常的なあいさつとして使用し、訪問客や取引先の人には敬礼くらいがふさわしい。
上司にごちそうしてもらったり先輩に世話になった際にも敬礼しながら、感謝の言葉を述べると相手も不快な思いしないことでしょう。
ただし、自分や後輩が何かしらの失敗をしてしまい迷惑をかけてしまった場合には、気持ちを込めて最敬礼、もしくは謝罪をするのがマナー。
そんなときに、会釈程度では何も伝わらないばかりか、関係にもヒビが入ってしまうことも。
変なお辞儀の仕方をしていませんか?
出典:engram
この画像を見て、同じポーズでお辞儀をしていた方は間違っていますので直していきましょう。
女性の方に多いのが、お腹の前で手を組んでお辞儀をする方法。よく見かけますし、背筋が伸びていればきれいにみえるので正しいと思いがちですよね。
マナーの本などでも、これが正しい姿勢だと書かれているものがありますがそれは勘違い。
昔の販売員やデパート店員などが行っていたこともあり、いつの間にか正しい作法とされてきたようですが、これをやっていたら恥ずかしいですよ!
また、男性はお尻のほうに両手を持って行きがちですが、これも間違い。
姿勢だけではなく、手の位置がポイントでいろいろなパターンがありますが画像のようなものは全てNG。
いずれかをやっている人は、恥ずかしげもなく披露していますが、分かる人が見れば「何勘違いしているの?」と思われてしまいます。
では、どこに手を置くのが正しいお辞儀と言えるのでしょうか?
お辞儀のときの手の位置は
写真のように手を組んで、お辞儀をしていませんか?
先ほど、手を組むのはNGとお話ししましたが、手を組むのは日本のスタイルではありませんので注意してください。
しかし、実際は一般的な作法としえ教えられたりマナーの本でもそう書かれていたりします。
昔は、武士が刀を抜く時に右手を使うことから、左手で右手を隠し「あなたに危害を加えません」とアピール・・・という理屈です。
写真は、手の交差も逆なのでそれすら守れていないんですけどね。
手を組むのは、海外では正式なマナーとして存在し、韓国では「コンス」と呼ばれています。つまり手を組むのは「朝鮮式」「韓国式」なんですよ!!
出典:engram
立ち姿は自然体に手を重ねず肘も張りませんし、ましてや股間に手を持っていくことはしません。これは小笠原流礼法というスタイルで、日本の礼儀作法です。
世の中には「肘を張らずに・・・」なんて言葉があるように、リラックスして行うのがいいようですよ。
1.正しい姿勢の自覚
2.筋肉の働きに反しない
3.物の機能を大切にする
4.環境や相手に対する自分の位置を常に考える
これらを踏まえたものがお辞儀とされているのです。
以前のマナーの本などもこの方法を採用していましたが、なぜか手を組むのが正しいという認識に・・・これには注意です。
座っているときのお辞儀の仕方
日本の家は座敷が多かったこともあり、座ってお辞儀することも普通に行われていました。近年は、洋室が増えたこともあり座礼は行われなくなってきましたが、こちらも覚えておくとよいでしょう。
時には座敷での会食や接待もあるでしょうし、上司のお宅にお邪魔することもあるでしょう。そんなときに、座礼ができないとなると恥ずかしいどころか失礼にあたります。
座礼にも体の傾きによって、種類があります。
敬愛礼:45度
尊敬礼:75度
最敬礼:90度
また、日常的にはあまり使われませんが、9品礼というものも。
その中で代表的な5種類について紹介します。
指建礼(しけんれい)
手をももの両脇におろして指先が畳に触れる位置まで屈体。
折手礼(せっしゅれい)
指建礼よりもさらに深くかがみ、膝の両脇に手を置いて指先を後ろに向けて畳に付ける。
男性は、指先を前に向けるのが自然。
拓手礼(たくしゅれい)
さらに体を屈し、指先を前に向ける。
双手礼(そうしゅれい)
さらに屈し、両手を前に出す。
合手礼(ごうしゅれい)
水平近く屈し、手に指が広がらないようにする。
両手の人差し指の間に鼻が入る位置に。
また、和室に通された際に注意しておきたいマナーが座布団に関すること。座布団に座ったまま座礼を行うのはマナー違反。
相手が先に室内にいる場合は、畳の上に正座して両手の指を畳の上に置いて上体を倒してお辞儀。その後、進められたら座布団に座ります。
自分が先にいて相手が後から入ってきた場合は、一度座布団から下りてからお辞儀をする。
あまり座礼をするシーンは多くないかもしれませんが、日本人たるもの覚えておいて損はないでしょう。
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まとめ
お辞儀は日本人にとって、気持ちを伝える手段の一つ。
手を組むお辞儀が正しいということが一般的になってきていますが、正しい作法で行えばそれだけで高評価。
間違っていたことを理解してしまうと、これから恥ずかしくて手を組んでお辞儀なんてできませんし、恥ずかしいですよね。