一般的に仏式の弔いでは、通夜、葬儀、告別式の3つを行います。
その中で最初に行われる通夜ですが、弔問する時に気をつけておきたい基本的なマナーってご存じですか?
何時に訪問すればいいのか、お悔やみの言葉、香典や数珠はどうすればいいの?
そういった疑問についてお伝えしていきますので、気になる方は参考にしてみてください。
通夜に行く時間
通夜は、遺族や故人と親交のあった方が参列して冥福を祈る儀式の一つ。
日本の法律では亡くなってから24時間は火葬を行ってはいけないということがあり、最短での日程は以下の通りとなります。
亡くなってから葬儀までの最短の日程 | |
---|---|
1日目(当日) | 納棺 |
2日目 | 通夜 |
3日目 | 葬儀・告別式 |
ただし、仏滅などの六曜を確認し友引を避けるのが一般的となっています。
また、通夜の時間ですが、18:00~21:00(もしくは22:00)頃まで行われます。
早く行き過ぎても夜遅くても迷惑になってしまうので、スタートする10分前くらいに訪れるのが良いとされています。
葬儀に出られないという場合はできるだけ通夜に参加し、通夜と葬儀のどちらにも参列する場合には香典は通夜に持って行くようして、葬儀では記帳のみ行うようにします。
香典や服装についての詳細はこちらの記事をどうぞ↓
挨拶(お悔やみの言葉)
通夜や葬儀に参列する際には、受付に一礼をしてお悔やみの言葉を述べるのがマナー。
ですが、悲しみに包まれている親族に対してどんな言葉をかければいいのか困ってしまうこともありますよね。
基本の事例
「この度は、誠にご愁傷様でございます。心からお悔やみ申し上げます」
言葉は少なめにして、声は低めに述べるように心がけるようにして、できるだけ哀悼の気持ちを伝えるようにします。
特にお世話になった人であれば
「ご生前はひとかたならぬお世話になりました。これからご恩返しをと思っておりましたのに、本当に心残りでございます」
など、相手との関係性によって少し言い回しが変わってきますので、その都度確認することをおすすめします。
また、通夜や葬儀において忌み言葉と呼ばれる表現があるので避けるようにしましょう。
忌み言葉は、言葉を重ねる表現や繰り返をイメージする言葉は縁起が悪いとされています。
重ねる
重ね重ね
再三
くれぐれも
度々
また
しばしば
返す返す
重々
いよいよ
次々
ますます
再び
なお
浮かばれない
続く
追って などなど
さらには、神式やキリスト教式では「ご冥福」「ご供養」「成仏」「往生」などの表現は忌み言葉となるので、相手がどの宗教なのかに注意しておきましょう。
数珠はどうすればいい?
通夜や葬儀などの弔事では、アクセサリーや光るものは基本的にNGですが真珠のネックレスや数珠はOKとされています。
数珠には一連(略式)と二重念珠(長い)という種類があります。
通夜は、突然の訃報を聞いてかけつけることもあるので数珠を持って行かなくても失礼にはあたりません。
数珠の持ち方
出典:曹洞宗近畿管区教育センター
数珠の基本的な持ち方は、房が下に来るように左手で持ちます。
焼香する時は、左手の親指と人差し指にかける。
合掌する時は、両手の親指と人差し指の間に掛けるようにします。
出典:合掌殿
仏式でも宗教によって細かく分かれてくるので覚えておくと良いでしょう。
通夜ぶるまいは断ってOK?
通夜の席では通夜ぶるまいと呼ぶ、別室で食事やお酒を飲む席が用意されています。
焼香が終わったら通夜ぶるまいを勧められることがありますが、断ってもOKなのでしょうか?
基本は、勧められたら断らずに応じるのがマナーとなっています。
お清めや弔問の礼という意味も含まれているので断るということは、故人との最後の食事を断るということでもあるのです。
時間がなくてどうしてもすぐに帰らなくてはいけない場合でも、一口だけでも箸を付けるようにしたい。
ただし、長居しすぎて酔っ払うなどは問題外なのですが、長くても30分~1時間で切り上げるのがマナー。
まとめ
通夜は、経験があまりないとどうしていいのか迷ってしまうものですが、基本をしっかりと抑えておけば突然にやってきても慌てることはないでしょう。
大人になってから、通夜や葬儀の場であたふたしていたらみっともないので、最低限のマナーくらいは学んでおきたいもの。
通夜の時間や、香典、数珠の扱い方などに気をつけて、故人と最後の別れをするように心がけましょう。